本館3階回復期病棟では、脳血管疾患・大腿骨頸部骨折・廃用症候群などの患者様に対してADL能力の向上と寝たきり防止、そして安心し安全な在宅生活を送って頂けるよう支援しています。
回復期リハビリテーション病棟概要
病棟基本データ |
病棟数:50床 入院基本料:回復期リハビリテーション病棟 +入院料1 看 護 体 制:13 :1 (夜間)看護師2名、介護士2名 |
入院対象病名
1 | 脳血管疾患、脊髄損傷、頭部外傷、くも膜下出血のシャント手術後、脳損傷、脳炎、急性脳症 、脊髄炎、多発性神経炎、多発性硬化症、腕神経叢損傷等の発症後又は手術後の状態の方又は義肢装着訓練を要する状態の方 (算定開始から起算して150日以内。) ※高次脳機能障害を伴った重症脳血管障害、重度の頚髄損傷及び頭部外傷を含む多部位外傷の場合は、算定開始日から起算して180日 |
2 | 大腿骨、骨盤、脊椎、股関節若しくは膝関節の骨折又は二肢以上の多発骨折の発症後又は手術後の状態の方 (算定開始日から起算して90日以内) |
3 | 外科手術又は、肺炎等の治療時の安静により「廃用症候群」を有しており、手術後又は発症後の状態の方 (算定開始日から起算して90日以内) |
4 | 大腿骨、骨盤、脊椎、股関節又は膝関節の神経、筋又は靭帯損傷後の状態の方 (算定開始日から起算して60日以内) |
5 | 股関節又は膝関節の置換術後の状態の方(算定開始日から起算して90日以内) |
6 | 急性心筋梗塞、狭心症発作その他急性発症した心大血管疾患または手術後の状態(90日) |
フロアマップ
取り組み
生活行動すべてがリハビリテーションにつながるという考えのもと、療法士による専門的なリハビリテーションだけでなく、病棟スタッフも積極的に生活に添ったリハビリを365日毎日実施しています。常に在宅を意識し、病棟での生活にメリハリを持たせ、生活リズム・生活習慣を大切にしていきます。
回復期リハビリテーション病棟ケアの10か条
1.食事は食堂又はホールで … 経口摂取への取り組み
2.洗面は洗面所で … 口腔ケアは毎食後実施する
3.排泄はトイレで … オムツは極力使用しない
4.入浴は週2回以上 … なるべく浴槽に入る
5.日中は普段着で過ごす … 朝夕の更衣の実施
6.二次的合併症の予防 … 安全対策を徹底し、可能な限り抑制はしない
7.他職種との情報の共有化を推進する
8.リハビリ技術を習得し、看護・介護に活かす
9.ご家族様へのケアと介護指導を徹底する
10.看護計画を頻回に見直し、リハ計画に反映させる
この10か条を目標に、日々努力しています。
また、本館3階では、患者様にリフレッシュして頂けるよう、ミニレクリエーション、季節に合わせたホールの飾り付けなどを定期的に行っています。その他当病棟の独自の取り組み「見守り隊」として、抑制が必要な患者様を中心にホールに集まって頂き、スタッフと一緒に簡単なレクリエーションを実施しています。
病棟生活の流れ
◆患者様のレベルに応じて病棟ADLリハビリ※1があります。
看護サイドも入り、リハビリ状況を見ます。(移乗動作・更衣・トイレ動作・杖歩行他)
※1 病棟ADLリハビリ:リハビリを日常生活動作につなげるため、セラピストから病棟スタッフに統一した援助方法を伝える場を病棟ADLリハビリと呼び、連携したケアに取り組んでいます。
◆必要に応じて、家屋訪問や家屋写真を見せていただき、家屋検討会を行います。結果を報告させていただきます。
◆必要に応じて、退院前に患者様、ご家族様、ケアマネージャーの方を交えて退院前合同カンファレンスを行います。
◆毎食前、10分間の嚥下体操があり、食事に備えています。
■ フリー浴 … スタッフの付き添いなく、お一人で入浴できる方が対象です。ご自身でリハビリの時間を確認し、都合の良い時間帯に入浴されます。
■ 一般浴 … 在宅復帰に備えてご家庭のお風呂と同じ形の浴槽で入浴していただきます。比較的介助量が少なく、立位保持や歩行ができる方が対象です。
■ CB浴 … 風呂用車椅子に乗ったまま浴槽につかる機械浴です。ご自身で洗えるところは洗っていただきます。車椅子への移動や立位保持ができる方が対象です。
■ 特殊浴 … 寝た状態で浴槽につかることのできる機械浴です。立位保持ができない方が対象です。
※入浴は週2回
■ ミニレクリエーション
手や足を動かし、頭を使い、言葉を出して機能回復に効果のある物を行っています。
(例)風船バレー、ボール蹴り、工作、塗り絵、カレンダー作り、計算、歌 など
■ 夏祭りやクリスマス会など、季節を感じていただけるレクリエーションも行っています。
■ 見守り隊
抑制が必要な患者様を中心にホールに集まっていただき、抑制をこの時は解除し、スタッフと一緒に簡単なレクリエーションを実施します。
■ 生活リハビリ
『トイレや着替え、入浴、食事等、日常生活動作そのものがリハビリ』
⇒ 日常生活動作を自力でできるように、自立支援の姿勢で最小限の介助を行い、「できるADL」と「しているADL」の差を生活の中でうめていくため患者様ひとり一人に合った生活リハビリを考案し支援します。
【1日の流れ】